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ベーカリー 小麦の丘
神奈川パン屋

毎朝の「おはよう」が始まった場所

by 佐藤健一2025年12月7日

転勤で知らない街に来て3ヶ月。誰も知り合いがいない土地で、毎日がただ過ぎていくだけだった。 ある朝、駅に向かう途中でパンの焼ける匂いがした。「ベーカリー 小麦の丘」。まだ6時半なのに、もう店が開いている。 「いらっしゃい。今クロワッサン焼きたてだよ」 恰幅のいい店主が笑顔で迎えてくれた。その日から、毎朝この店に寄るようになった。 最初は「いらっしゃい」だった挨拶が、一週間で「おはよう」に変わった。 「今日は寒いね」「傘持ってった方がいいよ」 いつしか店主の何気ない一言が、一日を始める合図になっていた。 3ヶ月経った今、私はこの街が好きになり始めている。きっかけは、毎朝の「おはよう」だったと思う。

この物語に

ベーカリー 小麦の丘

〇〇市駅前2-5-1

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