小学生の頃、毎週日曜日は父とラーメンを食べに行く日だった。 「中華そば 丸福」。カウンターだけの小さな店。父はいつもチャーシューメン大盛り、僕は普通の中華そば。 父は寡黙な人で、普段はあまり話さない。でもラーメンを食べた後だけは、少しだけ機嫌が良くなって、学校のこととか聞いてくれた。 中学に上がると部活が忙しくなって、日曜日のラーメンは自然となくなった。 それから20年。今は自分にも息子がいる。 先週の日曜日、息子を連れて丸福に行った。店は変わっていなかった。味も、あの頃のままだった。 カウンターに並んで座る息子を見て、気づいた。父もきっと、こんな気持ちだったんだろう。 「おいしい?」 「うん!」 来週も来よう。息子がこの味を覚えてくれるまで。